1〜10 こころの道しるべ集(1)
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交通事故が多発しています

朝 元気で出かけた人が
事故で亡くなるといった記事が
新聞紙上に出ない日がないくらいです

特に 若い人の バイクによる事故が目立ちます
交通規則を守っていない場合が多いようです
シートベルトをしなかったり
ヘルメットをかぶっていない人が
亡くなるケースが大半です

交通規則に限らず
規則というものは 人間にとって窮屈なものです

しかし 規則は 守るためにあります
それはまた 自分を守るためのものでもあります

倒すものは 倒される
たすける者は たすけられる
守る者は 守られる

よく心に治めて 日々を歩みたいものです

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熱いみそ汁を飲むとき 
フーフーと息をかけて 冷ましてから飲みます
冬の寒い日に ハァーハァーと息を吹きかけて 手を温めます

同じ息でありながら 
ものを冷やしたり 温めたり 正反対の働きがあるものです

同じ口から出る言葉でも
人を怒らせることもあれば 喜ばすこともできます

人の悪口を言うと風邪をひくといいます 
不足事を言ったり 悪口を言うのは風邪の元です
風邪は万病の元だといいます

人をほめること それは自らの人格を高めることです 
特に 陰で人をほめることのできる人は 心の広い人です
何事にも成功する人は心の広い人です

人の悲しみ 苦しみに同情することも大切ですが 
人の喜びや成功にも 心から拍手を送ることのできる
心の広い人間になりたいものです

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病気になって床に臥った時
健康の喜びと ありがたさがわかります

借金で行き詰まった時
お金の尊さと ありがたさがわかります

食物が不足して苦しんだ時
食物のおいしさと ありがたさがわかります

失業して仕事のない時
仕事をするうれしさと ありがたさがわかるでしょう

人間の一生の間には いろいろな出来事に遭遇します
得意の時も、失意の時もあります

失意に遭遇したからといって 自暴自棄になってはいけません
苦しんだ時こそ もののありがたさを知り 
楽しみを発見する 絶好の機会だと思います

反対に 身体も元気で すべて調子良くいく時も 
有頂天になってはいけません

「人生楽ありゃ苦もあるさ」 

水戸黄門の歌のように
おおらかに そして 成ってくることの中に 
少しでも喜びを見いだして生きたいものですね

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ここに一枚の紙とコップがあります

コップの上に紙をのせて
紙を引っ張っても コップは動きません

コップの下に紙を置いて
紙を引っ張ると コップは簡単に動きます

何でも同じですね

人に動いてもらうためには
人の上から 命令をしたり 怒鳴っても 人は動いてくれません

人の下に 心をおいて
やさしく声をかけると 人は動いてくれます

それは、浮かすことでしょうか

浮かんだものは 軽く 簡単に動かせることができます
人間関係がうまくいかずに 悩んでいる人がいます

夫婦 親子 上司と部下などなど
その人の下に 心をおいて 相手を浮かしてみましょう
そして やさしく 声をかけましょう

誰でも 人のお役に立ちたい 人に喜んでもらいたい

きっと そう思っているのですから…

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人が笑った
その笑顔を見ていたら 自分まで嬉しくなった

人が怒った
その顔を見ていたら 自分まで腹が立ってきた

人が泣いた
その涙を見ていたら 自分まで悲しくなってきた

人の顔の表情が
自分の心を 明るくしたり 暗くさせたりする

ということは

自分の顔の表情も
人の心を嬉しくさせたり 悲しくさせたりすることになる

この顔は 自分のものであって 
自分だけのものではないということだ

喜び多い日々を送りたければ
人のために 笑顔でいる時間を増やすことだ

笑顔は人の和 家庭の和 世界の平和の原点


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口を開けば 人の悪口を言う人がいます
悪口を言うことで ストレスを解消しているのかもしれません

しかし  よく聞いてみると その悪口は
自分より優れている人に対するものが多いように思います

つまり 
悪口は 自分の愚かさを表しているようなものです

反対に
人の上に立てる優れた人は
人の悪口をあまり言わないものです

むしろ 褒め言葉のほうが多いように思います

自分の生き方に自信があるから
人の悪口を言う必要がないのでしょう

同じ口から出る息でも
熱いものを冷ます役目をしますし
冷えた手を温めることもできます

悪口を言うより 褒め言葉が多くなるよう
自分の値打ちを上げたいものですね

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みかんの木には みかんしかなりません
みかんの木に リンゴやバナナはなりません
また みかんが リンゴやバナナになりたくてもなれません

しかし
同じみかんでも顔の歪むような酸っぱいものもあれば 
甘くてもう一つ欲しくなるようなものもあります

私たち人間も 人を見て羨ましがり 
その人になりたいと思っても無理なこともあります

人には 好かれる人もあれば 嫌われる人もいます
どうせ生きるのなら 人から好かれる生き方をしたいものです

人から好かれるには 人のお役に立つことです
自分自身の心を磨いて 甘いみかんのように 
人から愛される人間になりたいものですね


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世の中 スピード時代

飛行機に新幹線 携帯電話にインターネット
文明の発達は スピードとの戦いです

今年も美しくサクラが咲きました
春がかけ足で過ぎて 夏がはやくやって来て
秋も そして 冬も はやく やって来るかも…
季節もスピード化したのでしょうか

世の中も 人の心の移ろいも はやくなりました
取り残されまいとする感覚が定着しつつあります

「せまい日本 そんなに急いでどこへ行く」
こんな標語がありました
ほんとにどこへ行くのでしょうか

スピード時代を生き抜く知恵も大事でしょうが
ちょっと一息ついて、「ほっ」として見るのもいいものです
ゆっくり まわりの景色を眺めながら歩くのもいい
気づかなった 楽しさ やさしさに出会うでしょう

夫婦の絆 家族の団らん
一番大切なものを失わないうちに…

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私たちは「見える世界」に心を奪われます

大きな木があります 幹は太くて立派です
美しい花が咲きます すばらしい実がなります

「美しいなぁ」「立派だなぁ」と感嘆の声をあげます
この木を支えているのは無数の根です

しかし 決して 根は褒められません
土の中だから見えません
もし 根が丸見えだったら その木は枯れてしまいます


大きな家があります 壁も屋根も立派です
太い柱があり 広い部屋もたくさんあります
「凄いなぁ」「立派だなぁ」と感嘆の声をあげます

この家を支えているのは 床下の石やコンクリートです
しかし 決して 石やコンクリートは褒められません
床下だから見えません

もし 石やコンクリートの基礎部分が丸見えだったら 
その家は潰れてしまいます

「見えない世界」の大切さに気づいたとき
「ほんまもん」の喜びがわかります

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6月は June bride

新郎新婦が 参列者のテーブルを回って
ローソクに火を点けていきます

一つ二つと 灯火が多くなるにつれて
暗かった部屋が だんだん明るくなり
周りの人々の顔も喜びに輝いていきます

キャンドルサービスっていうんですね

どんなに暗い世の中でも
自分の心の灯火を 一人二人と点けて回れば
暗い世の中が だんだん明るくなり
周りの人々の心も喜びに輝いていきます

一つが燃えると 全てが燃える
一つが燃えると みんなが燃える

自分の明るさが 周りの人々を明るくする
喜びの輪が広がっていく

感謝の心 慈しむ心 たすけあう心

キャンドルサービスは結婚式だけのものではありません

いつも いつも
こんな素敵なサービスをさせていただきたいものですね